三角先生Fit検証を終えて、ひとつ宿題が残った。スエー——体重が右に残ったまま、体が横に流れてしまう癖だ。
「左に乗れていない」という感覚は薄々あった。でも三角先生Fitで上半身の形を作れるようになっても、下半身の「流れ」は別の問題として残り続けた。そこで今回から新企画。体重移動の練習器具「ゲッタウェイ(GETAWAY)」で、このスエーに正面から向き合う。
ゲッタウェイは下駄のような構造の器具で、両足に乗って打つことで正しい体重移動を強制的に覚えさせてくれる仕組みだ。足が固定されるから、体の横流れ(スエー)がそのまま出てしまう。隠れた癖をあぶり出す器具といってもいい。
まずは1日目〜3日目の3日間、とことん格闘した記録を書いていく。
1日目(ゲッタウェイ初日):違和感しかない。そして大きな癖が2つ見つかった
今回もまずは小さいスイングで体をほぐしてから。最初は58°のウェッジ。ゲッタウェイに乗って打っていく。
…いや、違和感しかない。
テイクバックはいつも通りできるんだ。問題はそこから先。左に回れない。フィニッシュが取れない。肘が引けて、いわゆるチキンウイング。58°から始まって、7番アイアン、5ユーティリティと番手を上げていっても、終始まったく同じ状態だった。
「なんでフィニッシュが取れないんだ?」
1日目はそれが疑問のまま終わった。
ところが、動画を編集して見返したときに気づいた。これが今日いちばんの収穫になった。
「私、肩を“横”方向に回そうとしてる。本当は“縦”方向に回さないといけないのに。」
ゲッタウェイで足が固定されたから、それがモロに出た。そしてもう一つ、気づいたことがある。
普段の自分は、横方向の肩の回転を“左足を引く”ことで相殺していた。
左足を引いてスイングの通り道を作る——それが無意識のクセになっていたんだ。ゲッタウェイで足を固定されると、それができない。だから余計に回れなかった。
初日から、大きな弱点が2つ同時にあぶり出された。「肩を縦方向に回す」「左足を横に引かない」。見つかったということは、直せるということだ。
2日目:まだ右に残ってる。「もっと左に乗る」を意識する
1日目は正直、散々だった。肩の縦回転という大きな課題が見つかった翌日、番手を54°・6番アイアン・4ユーティリティに変えて2日目に臨んだ。
今日もまずは小さいスイングで体をほぐしてから。
昨日ほどの違和感はない——けど、まだしっくりこない。
打っていくうちに気づいたのがこれだ。
体重がまだ右に残っている。
自分ではちゃんと乗っているつもりだったんだ。でもゲッタウェイに乗ると、その“右残り”がはっきり分かる。インパクトで右つま先・左かかとに体重が乗っているか。器具の構造が、できていない部分を教えてくれる。
「もっと左、もっと左」と意識しながら打ち続けた。
振り抜き自体はまだ良くならない。昨日よりほんの少しマシになったかな、という程度だ。でも、方向は見えてきた。
「左に乗り切れていないから、振り抜けないんだ」
原因と結果の順序が、この日にはっきりした。左に乗れれば振り抜ける。振り抜きを直そうとしても無駄で、まず左への体重移動が先。2日目はその確信が得られた1日だった。
3日目:方向性は二の次。「とにかく左に乗る」一点突破でフィニッシュが変わった【山場】
1日目〜3日目の山場は、この3日目だ。
2日目の気づきをそのまま今日のテーマにした。「とにかく左に乗る」——それだけだ。番手は50°・5番アイアン・5W。
方向性は二の次。ボールが多少曲がっても気にしない。体が左に流れ切ることだけを意識してスイングする。
最初は小さいスイングから少しずつ大きく。左、左、左。意識するほどに、右に残らない感覚が少しずつ出てくる。まだ振り抜きはぎこちないが、いい。そこは今日のテーマじゃない。
そして——後半になって変化が出てきた。
フィニッシュで安定して立てるようになってきた。
今までは振り終わったあと、ふらついたり、体が戻されたりしていた。それが、今日はピタッと止まれる瞬間が増えてきた。左に乗り切れた時だけ、体が前に流れずに済む。フィニッシュで立ち姿が決まる。
「左に乗れている時だけ、フィニッシュが決まる。」
振り抜き自体はまだ完全には良くなっていない。でも「左に乗れた時にフィニッシュが決まる」という体感が、今日いちばんの収穫だ。これがゲッタウェイ本来の狙いに、ちょっとだけ近づけた気がする。
「方向性を捨てて意識を一つに絞る」という割り切りが、小さいけど確かな成果につながった。
3日間のまとめ:違和感だらけの初日から、噛み合い始めた感触へ
1日目〜3日目を振り返って
| 日目 | 番手 | テーマ | 発見 |
|---|---|---|---|
| 1日目 | 58°・7I・5U | ゲッタウェイ初日・違和感と格闘 | 肩を縦に回す必要がある/普段は左足を引いて相殺していた |
| 2日目 | 54°・6I・4U | もっと左に乗る | 体重の右残りを自覚。振り抜きより先に左移動が必要と確信 |
| 3日目 | 50°・5I・5W | とにかく左に乗る一点突破 | 後半フィニッシュでピタッと止まれる瞬間が出てきた |
初日の「違和感しかない」から3日目の「小さな手応え」まで。3日間かけてやっと、ゲッタウェイの狙いとスイングが噛み合い始めた感触が出てきた。
一番の収穫は「肩を縦に回す」という発見だと思っている。 普段は左足を引くことで何となく回れていたのが、足を固定されてはじめて「そのやり方はスエーの根っこだった」と分かった。三角先生Fitで上半身を整えても、下半身の横流れが残っていた理由の一端を、ゲッタウェイが教えてくれた。
まだ「意識すればできる」の段階で、無意識にはほど遠い。でも土台となる感覚は、3日間でたしかに体に入りつつある。
次回予告:Day4〜6は「土台づくり」へ
4日目以降は、この3日間で掴んだ「肩を縦に回す」「左に乗り切る」感覚を体に定着させていく段階に入る。まだ意識しないとできない。意識すれば少しできる——を繰り返して、いつか無意識でできるようになるまで続ける。
先は長いが、「見つかったということは、直せるということ」だ。
次回Day4〜6もお付き合いいただければ嬉しいです。


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