あされん
目指すは90台安定

114。この数字を打ち込みながら、思わず苦笑いした。
2026年5月5日(火・祝)、東条の森カントリークラブ 宇城コース。メンバー月例として臨んだこの日は、スコアだけ見れば散々だった。だが、数字の向こう側には、笑えるような、泣けるような、読み物として書き残しておきたいエピソードが詰まった1日でもあった。
スマホの紛失。謎のカート停止。そして明らかになった全コース停電。——月例でこれだけのことが起きるのも、なかなかない。記録として、そして自分への戒めとして、丁寧に書いておく。
当日の概要

東条の森カントリークラブは兵庫県加東市にある会員制コース。宇城コースは池・谷・OBが随所に絡むレイアウトで、スコアを作るには正確なマネジメントが求められる。スライサーの私にとっては、毎回「何かが起きる」コースだ。
この日はメンバー月例。同年代の月例仲間とのラウンドで、天気は晴れ、スタートは8時過ぎ。この日はアウトスタートで10番からのラウンドだった。コンディションとしては申し分なかった——はずだった。
- コース: 東条の森カントリークラブ 宇城コース(Par72)
- スコア: 114(+42) / IN(10〜18) 58(+22) / OUT(1〜9) 56(+20)
- パット: 33
- ティー: レギュラー / プレースタイル: メンバー月例
スコアを見れば散々だが、それでも書き残しておきたいことが、いくつもある日だった。
前半:10番〜18番(IN 58 / +22)── 2つの「事件」が起きた9ホール

アウトスタートで10番から。プリファードライ適用のコンディションで、少しだけマネジメントの余裕ができるはずだった。だが、この前半9ホールには数字だけでは語れない2つの出来事が待っていた。
10番Par4・11番Par3:ダボとダブルパー
10番は左ドッグのPar4。プリファードライを活用しながらも、ダボ。問題は11番だった。


11番はNo.11 PAR3 139ヤード。グリーンが横長で馬の背になっているホール。左ピンは一見易しく見える。ところが120ヤードを打ち上げてもグリーンに届かず、土手に当たって谷へ転がり落ちた。
58度でアプローチしたら、クリーンヒットしすぎてグリーン奥のバンカーへ。バンカーからグリーンに届かず。4打目も突き刺してチョロ。2パットで6打、ダブルパー。
同伴の月例仲間も苦戦していた。どんよりとした空気が漂う11番グリーン——みんなでため息をついて、12番ティーへ向かった。
12番Par5:最悪のホール(+6、11打)


このホールが今日のワーストだ。いや、ここ最近のラウンドで最悪のホールといっても過言ではない。
左池・右フェアウェイの設計。1打目のドライバーを引き摺るように打って、池ポチャ。ドロップして4番ユーティリティーで会心の当たりが出た——と思ったら、谷の土手に当たってOB。5打目の4番ユーティリティーでやっとフェアウェイ手前のラフへ。
ここで集中が切れていたのだろう。6打目のピッチングを右に打ち出してOB。計2回目のOBだ。8打目の9番アイアンでグリーン奥へ。ボールがピッチマークに埋まっていることに気づかずパターを強く打ち込んでしまい、ボールが弾かれて転がらず3パット。合計11打。
このホールでホールアウトした後、同伴者の一人がこう言った。「月例はここで終わったな」。私も心の中でそう思っていた。12番以降は、スコアではなく「今日の課題を一つでも潰す」という気持ちで切り替えた。
13番Par4:そしてスマホがない

13番は左に池がずっと続き、右即OBというレイアウト。ここは慎重に、ドライバーを打ち損ねて150ヤード。8番アイアンで池手前に刻み、9番アイアンで手前へ。58度でピン30センチにつけて1パット。ボギー。
ホールアウトして次のティーへ移動しようとカートに乗り込んだとき、違和感があった。スコアカードを落として拾った記憶はある。でも何か足りない。あっ、スマホがない。
14番Par4:スマホを失ったまま打った、今日一のティーショット
14番ティーに着いて確認すると、やはりスマホがない。直前に隣のホールのティーグラウンドで写真を撮っていたから、おそらくそこに置き忘れてきた。
同伴者と他の競技プレイヤーに迷惑をかけるわけにはいかない。クラブハウスへ忘れ物登録だけをお願いして、プレーを続行することにした。
「スマホ、大丈夫かな……」
この一文が、以降のホールずっと頭の中にあった。集中できるわけがない。にもかかわらず、14番のティーショットは今日一番の感触だった。深い谷越えのホール、ドライバーを振り抜くと左ラフへボールが吸い込まれていった。インパクトの手応えが心地よい。
50度のセカンドはダフって手前バンカーへ。バンカーからカラーへ出して、58度でピン10センチ。1パットでボギー。スマホを失くした状態でのボギーは、妙に嬉しかった。
15番Par3:池だらけのショートホール
15番は手前に池、左に池、右は土手、奥は滝——逃げ場のないショートホール。池を意識しすぎて体が硬直し、ダフリで池。ドロップして58度のアプローチで5メートル。2パットでダボ。スマホのことが頭から離れない。
16番Par4:カートが動かない
16番は間口の狭い左1ペナのホール。ドライバーがまた右へペラっと飛んで、ボールが見つからずOB。特設4打目に7番アイアンを手にした。スマホのことも忘れかけた一瞬、綺麗なフェードがピン横に落ちた。2パットでダボ。
そして、ホールアウト後にカートのアクセルを踏んだ瞬間——カートが動かない。
100組近くが同時にコースを回っているメンバー月例の最中に、カートが完全に停止した。スマホを紛失していたため、同伴者にスマホを借りてクラブハウスへ連絡。電話が繋がると、担当者からこう告げられた。
「現在、コース全体が停電しています。」
停電。隣のホールを見ると、他の組のカートも止まっている。月例の参加者がそれぞれのホールで立ち往生している状況だった。マスター室から係員が駆けつけてくれたのは10〜15分後。手動で対応してもらい、なんとかプレーを再開することができた。
スマホを落として、カートが止まって、コースが停電して——これだけのことが1ラウンドに詰め込まれるのか、と苦笑いするしかなかった。
17番〜18番:前半を締める2ホール
17番は左池が続くPar4。ドライバーを右狙いで打ったが右へペラ気味、土手に当たって傾斜地へ。58度が土手を抜けられず横出し。6番アイアンでグリーン左ラフへ上げて、58度でピン横5センチ。1パットでダボ。ピン横5センチからの1パットは、せめてもの意地だった。
18番は左側400ヤード先まで池が横に続くPar5。私は左の池とフェアウェイの境目あたりを狙って構え、予定通りのスライスでフェアウェイ右の斜面へ。4番ユーティリティーがチョロして50ヤード。5番ウッドが芯を食ってグリーン手前バンカー右ラフへ。58度でバンカー越えを意識したら、またバンカーへ。砂が柔らかく、1回では脱出できず2回で脱出。6オンして2パット。8打でホールアウト。
前半58(+22)。スマホは見つからないまま、なんとかクラブハウスへ戻った。
中休み:停電で昼食難民、スルーで後半へ
前半を終えてクラブハウスへ。やっと昼ごはんと思いきや、停電は回復していなかった。「食事するなら車で3分ほど走った別コースのレストランへ」とのこと。同伴者と話し合って、結論はシンプルだった。「スルーでもいいよ。そのまま後半行こう」。
昼の時間にスマホが届けばと期待していたから少し残念だったが、みんなで決めたことだ。頭をプレーに切り替えて、1番ティーへ向かった。
後半:1番〜9番(OUT 56 / +20)── 練習ラウンドに切り替わった9ホール
(後半は写真がありません——スマホを失くしているので)
1番は出だしとして悪くなかった。間口の狭いホールだが右側は比較的広く、ドライバーを左フェアウェイへ運べた。50度のアプローチがグリーン左ラフへ、58度で乗せて5メートルから2パット。ボギー発進。「スルーでも調子は崩れていない」と思えたのが、せめてもの救いだった。
2番Par4:会心のドライバーが隣ホールへ
250ヤードまでは左セーフ、右は林でOBというホール。ドライバーは手応え十分の会心の当たり。綺麗なドローを描いて、左の隣ホールへ吸い込まれていった。幸い、このホールの左はペナルティーエリアではない。隣のホールから8番アイアンでレイアップして7番アイアン、グリーン左ラフへ。58度で3メートルにつけて2パット。ダボ。
3番Par3:全部ダメだったホール(+5)
このホールが今日後半のワーストだ。手前に池、右は即OBという、ミスが許されない打ち下ろしのショートホール。6番アイアンを選んで構えたが、体が緊張していたのだろう。ボールはそのまま池へ。
ドロップして58度で40ヤード。力みが入って振り抜けず、ボールはグリーンを越えて奥の林へOB。打ち直してグリーンへ乗せたが、今度は転がってラフへ。58度を2回打ってやっと乗せて、2パット。8打でホールアウト。
このホールは全部のショットがダメだった。池を恐れて体が固まる。力みが入って振れなくなる。ボールを置き忘れたような脱力感で次のティーへ向かった。
4番〜6番:シャンクと脱力と、6番の小さな収穫
4番は名物の左ドッグレッグ。セカンドに谷越えが待つ難ホールで、5番ウッドで手前に刻んだまでは良かった。次の7番アイアンでラフへ。残り60ヤードで54度を手に取ったところで事件が起きた——シャンク。ボールは90度右に飛び出して谷へ消えた。
やり直しの54度、今度は力が完全に抜けて、気の抜けたようなショットがピン横に乗った。なんとか2パット。7打でホールアウト。
5番は右林左土手の長いPar5。ドロー狙いが逆スライスになって左フェアウェイへ。バンカーを意識したアプローチがまたバンカーへ入り、9打。6番は170ヤードの打ち上げショートホール。5番ユーティリティーが気持ちよく振り抜けてピン奥に着弾。アプローチが弱くカラー止まりだったが、1パットでホールアウト。ボギー。後半の中では珍しく「狙い通り」に近いホールだった。
7番Par5:今日一番の気持ちいいパー
7番はピンまで真っ直ぐ、視界の開けたPar5。この日、気持ち的にも一番落ち着いて打てたホールだ。
1打目は今日一番の当たりで、ボールは下り斜面の中腹まで転がった。そこから45度の傾斜地。7番アイアンを選んで低めに振り抜くと、ボールはフェアウェイ中央に落ちた。残り120ヤード、打ち上げを9番アイアンで振り抜いてピン横3メートル。2パットでパー。
傾斜地でのアイアンショットが狙い通りに打てた。この感覚は今日一番の収穫だった。前日のYouTubeで「肩甲骨を広げてキープ」という動画を見て練習場で試していた。コースでは安定しなかったが、この7番の9番アイアンには、その感覚の片鱗があったと思う。
8番Par4:OBと特設ティーの繰り返し
8番は左池・右即OBという絞り込まれたホール。ドライバーが右へペラっと飛んでOB。特設ティーからの8番アイアンはダフってチョロ。54度でグリーンに乗せて2パット。8打。疲れと集中の切れが重なったホールだった。
9番Par4:パーで締めた
9番は右ドッグレッグ。木とフェアウェイの境目を狙ってドライバーを振り抜くと、ナイスショット。つま先下がりのライから8番アイアンでグリーン手前に刻み、58度でピン横。1パットでパーでホールアウト。
「終わりよければ」——そんな気分で、後半56(+20)。トータル114(+42)。これが今日の全部だ。
全体振り返り
スコアカードで見るこの日の私
| コース | Par | スコア | +/- | 順番 |
|---|---|---|---|---|
| IN(10〜18) | 36 | 58 | +22 | 前半 |
| OUT(1〜9) | 36 | 56 | +20 | 後半 |
| TOTAL | 72 | 114 | +42 | Putt 33 |
パット33は決して悪い数字ではない。問題は、グリーンに乗るまでにかかった打数のほうだ。ショットが不安定な日に、打数は際限なく膨らんでいく——それが今日の本質だった。
収穫:肩甲骨キープの感覚と、傾斜地の手応え
前日のYouTubeで「肩甲骨を広げてキープ」というスイング動画を見て、練習場で試していた。腕だけで振るのではなく、肩甲骨の位置を意識したまま振り抜くと、三角形がキープされてクラブが遠くを通過するような感覚があった。変に力が入らない、自然なスイングになる。
今日のラウンドでも意識して試したが、全体的にはまだ安定しなかった。ただ、後半7番の9番アイアン(傾斜地から120ヤードの打ち上げ)と9番の8番アイアン(つま先下がりから狙い通りに振り抜けた)には、この感覚の片鱗があったと思う。
練習場でハマった感覚を、コースで再現できるようになるまで。朝練で積み上げていくしかない。
反省点を3つ整理する
- 池や谷を前にすると体が固まる
3番・15番・12番。プレッシャーのかかるホールで、ことごとくショットが硬直した。打つ前の深呼吸を習慣にする。それだけで変わるかもしれない。 - マネジメントの崩れは大叩きのトリガー
12番の2回目のOB(ピッチングの引っ掛け)は、完全に集中が切れていた。大叩きのホールほど、素振りが少なくなり、ルーティンが崩れる。打つ前の自分を確認する時間を必ず取ること。 - 傾斜地への対応がまだ弱い
前回の反省点だった「ピンを狙ってミス」が4番でまた出た。マネジメントの意識は少しずつ育ってきているが、傾斜地でのスイング自体がまだ安定していない。ライに応じた7割スイングを練習場で体に染み込ませていく。
次回への抱負:まずは100切り
目標はシンプルだ。100切り。
114という数字は正直きつい。でも今日はスコア以外のことが多すぎた日でもある。スマホを失くして、カートが止まって、停電まで起きて——それでも18ホール歩き切った。前半の14番ではスマホなしでもボギーを取り、後半の7番でパー、9番でパーで締めた。光る瞬間はあった。
肩甲骨キープの感覚はまだコースで安定していないが、練習場では確かに手応えがあった。朝練でこの感覚を磨いて、次のラウンドに持ち込む。傾斜地のアイアンショット、大叩きホールでの深呼吸、池・谷を前にしたときのルーティン——課題は山積みだが、一つずつ潰していく。
東条の森はいつも何かを突きつけてくる。次こそは、もう少しだけ落ち着いたスコアで戻ってきたい。


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